日々気まぐれにつらつらと
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
繰り広げております
妄 想 祭 り (ヲイ
お付き合いできる方だけどうぞ~v
妄 想 祭 り (ヲイ
お付き合いできる方だけどうぞ~v
夜闇の空に吸い込まれるような音色。
奏でる主の顔が見たくて、そのまま奥へと進む。
本来ならば踏み入れることもない場所に、ただ歩を進めた。
「誰だ?」
不意にやんだ音を残念がる気持ちと、見つかったことに唖然とする気持ちと。
気持ちが交錯して、ぐちゃぐちゃで。
それは恋のように思えた。
睨まれているのに吸い込まれるような瞳。
濡れガラスのような漆黒の髪は、宮城からの仄かな光に照らされて。
鼓動よ、収まるな。
どうかこの気持ちを心にとどめさせて。
きっとこれが最初で最後の恋。
「藍の四男?」
訝しげな顔にドキリとする。
その呼ばれ方は、明らかに兄たちの知人。
「藍、楸瑛と申します」
それでも名を知ってほしくて。
決して届かない人だとしても。
そして名を聞かせてほしい。
一度も呼ぶことさえなくても。
どうか心に残せますように。
「私には出会わなかったことにするがいい。
兄たちに酷い目にあわされても知らんぞ」
絶望を、叩きつけるように。
あなたは私に名すら教えてはくれない。
名前を。
どうか、あなたを示す言葉を。
身を翻すあなたの、
何故私はその袖を掴んだのか。
奏でる主の顔が見たくて、そのまま奥へと進む。
本来ならば踏み入れることもない場所に、ただ歩を進めた。
「誰だ?」
不意にやんだ音を残念がる気持ちと、見つかったことに唖然とする気持ちと。
気持ちが交錯して、ぐちゃぐちゃで。
それは恋のように思えた。
睨まれているのに吸い込まれるような瞳。
濡れガラスのような漆黒の髪は、宮城からの仄かな光に照らされて。
鼓動よ、収まるな。
どうかこの気持ちを心にとどめさせて。
きっとこれが最初で最後の恋。
「藍の四男?」
訝しげな顔にドキリとする。
その呼ばれ方は、明らかに兄たちの知人。
「藍、楸瑛と申します」
それでも名を知ってほしくて。
決して届かない人だとしても。
そして名を聞かせてほしい。
一度も呼ぶことさえなくても。
どうか心に残せますように。
「私には出会わなかったことにするがいい。
兄たちに酷い目にあわされても知らんぞ」
絶望を、叩きつけるように。
あなたは私に名すら教えてはくれない。
名前を。
どうか、あなたを示す言葉を。
身を翻すあなたの、
何故私はその袖を掴んだのか。
PR
この記事にコメントする